ヘルステック市場の近年の動向をまとめ、今後どのように成長するかをグラフと図から読み取り、説明させていただきます。
HEALTH CARE市場の成長率について
上図は2010年と2014年の各国の一人当たりの医療支出の成長率である。近年、世界各国でヘルスに関する支出が上昇しているのが読み取れる。 人間の寿命に直接的に影響する慢性的な肥満率の上昇は先進国、発展途上国共に抱えている深刻な問題である。しかし、世界的な人口増加に対しての医療の行き渡りは乏しくなる傾向にある。世界各地で政府の医療改革が行われ、人々の健康に対する関心や興味も高まっている今日、コンシューマー達は、よりヘルスリテライシーが高く、商品やサービスに対する期待値も高い。このような背景とトレンドが相まりヘルスケア業界は株主やVCの投資を刺激し、世界的に右肩上がりの成長である。 
近年上昇基調で市場の拡大を遂げてきたヘルスケアだが、政府の民間企業に対する医療規制や経済下降に影響され、これまでの勢いにブレーキがかかり始めている。さらに、より利便性の高い良質なサービスを低コストで提供するプレッシャーに押されている流れが見えはじめ、今後は2019年までに毎年わずか4.3%のみの市場成長や、ヘルスケアが占めるGDPが同年までに10.1%減少することが予想されている。
アジアのHEALTH CARE市場
上グラフにて、2013年から2018年にかけてアジア/オーストラリア地帯が最も高い医療支出額の成長率を占めることが予測されている。今後の人口増加や平均収入の上昇がとりわけ集中しているアジアや中東では、私財の潤いや各国政府の医療政策等が国民達のヘルスへの投資を促進する。 
上図は2019年までの地域別ヘルスケア成長予測である。当然ながら、経済の変動、通貨価値の低下、各国情勢等の様々な要因により、消費者の支出は大きく左右されるが、やはりアジアや中東に市場の拡大が見られる。中でもインドは、16.1%の成長率が予測されており、これからの市場開拓に大きな期待がかかる。
世界各国のHEALTH CARE市場支出額
上図は地域別ヘルスケア市場支出額分配図である。アメリカが圧倒的な支出を占めており、次にオーストラリア、カナダ、ヨーロッパが見られる。アメリカでは健康やフィットネス、スポーツへの関心が高く、肥満や慢性的な病気に対するデジタルサービスのニーズも強い。しかし、アメリカ人口の半分が主要のデジタルヘルスサービスを１度だけ使用した、もしくは全く使ったことがないと申告されていることから、未だに田舎や過疎地、高齢者への浸透が浅いようだ。
HEALTH TECHカテゴリー別消費者利用度
様々なヘルスサービスが展開されている今日、最も利用度が高いカテゴリーはオンラインヘルス情報。ヘルスに関する特定のトピックについて、調べることができる。ヘルス商品やサービスのレビューサイトは５０％の利用率。続いて携帯端末でのヘルストラッキングが１７％。Fitbitなどの装着端末は１２％である。 Fitbitなどの装着端末は、一定期間を超えると利用度が低下する傾向にあるため、新製品が発売されても性能の高い信頼された製品であることが重要である。
HEALTH TECH過去５年間の投資状況
全体的なベンチャーファンド額は、2014年から2015年にかけて飛躍的な伸びはなく、眇眇たる増加となったが、ヘルステックへの投資は順調に伸び、４５億ドルに達した。
韓国料理に目がない美食ライター。@himoon16
