どうしてソフトバンク孫氏よりFacebookマーク氏が金持ちなのか考察してみた。

どうしてソフトバンク孫氏よりFacebookマーク氏が金持ちなのか考察してみた。
2015年世界富豪番付が先日フォーブスより発表された。
世界で#1の大富豪は言うまでもなく毎年恒例のMicrosoft社のビルゲイツ氏だ。
このランキングの中で10位以内にアメリカ人が7人ランクインしているのに対し、日本人は100位以内に2人(柳生さん#41と孫さん#75)しかいない。
どうして、世界の経済大国と謳われた日本がこのような結果となったのだろうか。
まずはこのランキングから見ていただきたい。
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なんと、富豪数(投資可能な資産が100万ドル以上あるとされる)が日本は世界で2番目に多い国なのである。ではどうして世界の富豪番付にランクインしないのだろうか。それは日本の累進課税制度が鍵となる。アメリカに比べ、日本は明らかに富豪に対する税率が高いのだ。日本とアメリカの個人所得税のグラフを見ていただきたい。
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グラフを見ていただければ理解していただけるだろう。日本は最貧層と最高所得層の税率が9倍も違うのに対し、アメリカでは4倍以下なのである。日本はアメリカに比べより貧しい人に優しく、豊かな人に対してより税率をかける国なのだ。
また、アメリカには利息や投資所得について州税が免除され付加価値税や売上税を一切必要としないエグジットを狙う起業家にとってはユートピアのような州がある。それがデラウェア州だ。Facebook, Apple, Googleなど今では世界を代表するベンチャー企業はほとんどがこのデラウェア法人である。
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企業がエグジットをする際に得るキャピタルゲインにかかる税率も低いため、デラウェア法人のみを投資対象とするVCも少なくはない。NY南部の極めてへんぴな場所に位置するデラウェア州だが、アメリカの上場企業の45%はその州に位置するのだ。
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#政府のサイトとは思えないフラットデザインなDW州公式サイト
このように日本に比べアメリカは、”個人”としても”企業と”しても莫大な富を得るものに対して優しい国である。
以前、日本人としてアメリカで上場し、莫大な富を得た大富豪に、どうしてアメリカを選んだのかと聞いたことがある。彼は”アメリカンドリームを掴みたかった”とサラッと答えた。アメリカでアメリカンドリームという言葉が生まれた裏には他国と比べて富豪に優しい環境があったからではないだろうか。
ここ、シリコンバレーでは世界各国の起業家がアメリカドリームを掴もうとやってくる。シリコンバレーの何処のオフィスに行っても非アメリカ人が多く、英語以外の言語を触れずに1日を終えることはほぼない。彼らがシリコンバレーを目指す理由として、成功した際の対価が莫大に大きいからだろう。彼らは”あえて”シリコンバレーで挑戦しているのだ。
DeNAの南場さんは今後日本市場を活性するためには外国から優秀な起業家や投資家をよび、そういう方々に日本で挑戦してもらうべきだと述べている。大阪府や福岡県が第二のシリコンバレーになろうと地方行政で活発な動きが見られるが、そのためには世界各国の優秀な人材をいかに日本に迎え入れるかが鍵となるだろう。
ジャパニーズドリームという言葉が生まれ、世界各国の起業家が”あえて”日本で挑戦する日を願ってやまない。
@tomura/hackletter
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