第12章 プロモーション

第12章 プロモーション

2つのプロモーション手段

  • 個人販売:プロモーション金額は高くなりがちだが、直接顧客に販売するので評判や売れ行きが分かる。このようなフィードバックにより、柔軟性のある対応ができるのも強み。
  • 大量販売:ターゲット市場が大きくて拡散している場合に効果的。プロモーション金額も低くおさえられる。

有料広告→雑誌、新聞、ラジオ、TV、DM、ネットでの広告

無料パブリシティー(宣伝)→映画公開前にTVインタビューや雑誌の記者会見をする等。番組で商品を取り上げてもらったり、使ってもらったりする等も。

  • セールスプロモーション
  1. ユーザーや利用者向けの狙い→コンテスト、クーポン、棚陳列、サンプル、トレードショー、ポイントカード、バナー、利用者サービス、スポンサーイベント
  2. 卸売業者や小売業向けの狙い→価格取引、販売促進手当,販売コンテスト、カレンダー、ギフト、トレードショー、会議、カタログ、ビデオ、販売補助
  3. 自社営業戦略→コンテスト、ボーナス、会議、ディスプレイ、品揃え、販売援助、トレーニング教材等

アメリカではまさに大量販売方法が主流。大量消費する顧客が多いため、プロモーション的にも大量販売向けが殆ど。2つ買えば3つ目無料などが例。

 

統合型マーケティング通信

消費者に対し、通知、説明、リマインドする。

→AIDA model:消費者の行動心理の段階を示すモデル

①To get Attention:注目

②To hold Interest:関心

③To arouse Desire:欲求

④To obtain Action:行為

簡単に言えば、ある日テレビで美肌効果のある化粧品のCMを見たら(注目)、かなり肌が白くなるみたいやん!!(関心)と思い欲しくなって(欲求)、その日の買い物ついでに見つけて買ってしまった(行為)というストーリーですよね?この行動心理にうまく入り込むプロモーションを考えているのが各企業なのです。無駄使いをしたくない!っていう貴女は、この「行為」の手前までに今一度振り返って考えてみましょう!お子様が広告を見てしまうと、いきなり行為まで行ってしまう可能性が高まります!それを阻止するためには、やはり「注目」である広告を避けるべきですね。

 プロモーションに必要な効果的コミュニケーション

情報→エンコーディング(送り手が伝えたいメッセージ内容を届ける)→メッセージチャンネル(テレビ、メール、ウェブサイト、雑誌など)→デコーディング(送り手が伝えたメッセージ内容を受け取る)→情報受取人

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ノイズとは:例えばテレビのCM中にスナックを食べたり会話したり、メールする等の行為。プロモーション効果が下がるもの。

「いやァ〜隣の○○さんの友達のご近所さんがあそこの喫茶店は良いって言うてはったけど、ちょと違うやん!」普段生活していても、正確に物を伝えるのは難しいですよね?例えば相手に分かりやすく、かつ魅力的な広告であれば上手く伝わるのですが、難しい表現が利用されていたり、文字のみでの説明の場合、うまく商品の良さをアピール出来ない事もあります。最終的に伝えたい情報を、いか上手く伝えるか。昔やった伝言ゲームのように、聞いていた内容が受取手の解釈でどんどん変わってしまっては意味がありませんよね?「思ってた通り!」「そうそう説明で見た通り!」=エンコーディング(情報を聞いて伝える人)からディコーディング(情報を受取り解釈する人)がぴったり一致するプロモーション活動が理想なのかもしれません。国が変われば、言葉も文化も違うので、益々気をつけなければいけません。関西では有名な「チカンあかん!!」はダイレクトかつ印象に残るという意味ではいい例かも?!?

 

普及学の5段階

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新しい技術やアイディアがどのように市場に普及するのかを表すカーブ

  • イノベーター(革新者)3-5%:リスクがあったとしても、新しいアイディアや技術を進んで採用するグループ。年齢が若く、教育水準が高い。クリエイティブで、モバイル化しており、他のイノベーターとも交流。
  • アーリーアドプター(初期採用者)10-15%:年齢的に若く、モバイル化しており、流行には敏感。経済力もあり、社交性も教育水準も高い。イノベーターのようなリスクを追わない。他のグループに影響を与えるオピニオンリーダー。
  • アーリーマジョリティー(前期追随者)34%:リスクを回避し、新しい様式を取り入れるのには慎重。社会階級は平均的。成功者を見てから追随するタイプ。
  • レイトマジョリティー(後期追随者)34%:新しい様式に対して懐疑的な為、大半の人が採用した後にアイディアの採用をする。社会階級は平均未満で影響力も少ない。小企業なども含む。
  • ラガード(遅滞者)5-16%:変化を求めず、過去の通りのアイディアを採用したがる保守的な伝統主義者。世の中の動きに関心が薄く、高齢で、教育水準も低い。

 自社製品のターゲットがどの層にあるのかによって、マーケティング戦略が変化する。それぞれの層にあった戦略が必要。

さて、皆さんは自分がどの層になると思いますか?例えばボトックス注射やレーシックが開発されたばかりの時の事。①効き目?そんなのやってみないと分からんやん!まずは誰よりも真っ先に効果を知りたいわ!②え?!最近ちょっと聞くよね?!?やってる人いたいた!私もやってみる!!③あ〜よく聞くよ、やった人!最近流行ってるらしいね!効果もあるらしいし、ちょっと私もやってみようかな?④エ?周りの人みんなやってるんだけど、ほんまに効果あるん?⑤そういうの興味ないねん。ほんまに効果あるんかな?副作用とかどうなん?といった感じでしょうか?そしてマーケティング戦略にしても①や⑤の人に「皆さんやってますよ!」という広告は効果無しですよね?ちなみに日本人では③や④をターゲットにした戦略が多く、アメリカでは①や②をターゲットにした戦略が多いようです。