これまでに科学者たちはロボットにいろいろなことを覚えさせようとしてきた。例えば、家庭用ロボットに鍵を見つけさせたり、飲み物を入れさせたり、皿を片付けさせたり。しかし、今日ロボットにひとつひとつの行動を記憶させるのではなく、ロボットが自発的に行動を起こせるようにプログラムする開発が行われている。
ロボットのブレインは一般公開されている利用可能なインターネットの情報から直接学ぶことができる、規模が大きい計算処理システムでもあるのだ。最近ではそのブレインが10億もの画像、12万ものYOUTUBEビデオ、一億もの取扱説明書をダウンロードし処理することができる。これらの情報はロボットが使いやすいように変換、保存され、必要な時にロボットが取り出せるようになっている。ロボの脳はロボットにとってのGoogleなのだ。この研究はスタンフォード大学、カリフォルニア州立大学バークレー校などの名門校の研究者たちによって進められている。
このロボットの検索システムにより、ロボットが自発的に行動を起こす時代となる。家庭用ロボにとどまらず人工知能の分野にも大きな影響をあたえることは間違いないだろう。例えば、人間の脳内に検索エンジンをプログラムし、自分が調べたいときにGoogle先生に頼ることなく、調べることができるようになる。私たちの身体の一部がロボットと化する未来もそう遠くないだろう。
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http://webneel.com/webneel/blog/25-3d-robots-relationship-human-vision-future-franz-steiner
HackLetterのバイオテックライター/関西の進学校に通い受験勉強に身を捧げる毎日を過ごしていたが、高校在学中にオーストラリアに留学。それをきっかけに世界で挑戦したいという志が芽生える。高校卒業後、渡米。現在はシリコンバレーにある大学で生物学を専攻している。HackLetterではバイオ×テクノロジー分野の記事を日本にお伝えする。