Crunchbaseのデータベースによると、11月中に行われた資金調達の数は1476件で、合計金額は$36,260,367,128、現在12/5のドル相場が112円なので日本円に換算すると4.5兆近くなる。
この膨大な金額は、一体どこへと流れているのか、分析すると驚くべき結果に。
最も調達額が大きいのはアメリカ・GRAIL。しかし・・・
GRAILは癌を早期に発見するため、血液検査や血液スクリーニングを開発中であり、2016年1月12日の$100,000,000に次いで二回目の資金調達となり、$ 1,211,655,039の調達を実施した。同社にはビルゲイツやジョンソン&ジョンソンなど名だたる企業や人物が投資している。
次いで頭一つ抜けて追随しているのが中国・上海のNIO。電気自動車を開発している企業で、調達額は$ 1,000,000,000。
その後は一桁下がり$ 460,000,000、顔認識クラウドサービスプラットフォームを運営しているMegviiがランクイン。こちらは北京だ。そのあとに続くのはUBTECH Robotics、Souche。
今回5位までに入った企業のGRAILを覗く4社の共通点がわかるだろうか。
どれも中国に拠点を持つITのスタートアップ企業なのだ。
因みに他に調達額ランキング上位にはいった主な中国の企業はこちら。
電子書籍をオンライン購入するマーケットを運営している快看!や映画チケットのこちらもオンライン販売を行うMaoyan、カーシェアリングといったto C分野と、3DMedのような医療分野の企業が多い印象を受ける。
もう一つ、アメリカから中国への対外直接投資投資額の推移も見てみると・・・。
データ/ BEA(米国経済分析局)より
2000年代に入ってから現在まで右肩上がりなのがわかるだろう。
そして、「中国投資領域資金傾向報告」によると、2017年に入ってからも、上半期だけで全世界から2,337億元の投資がある。
2,337億元というと、一元が約17円なので、ざっと見積もっても3兆9729億円だ。
投資目標の達成には苦慮する可能性があるというニュースも今年8月にはあったが、中国への”爆投資”ブームはまだまだ続きそうだ。