mixiの元社長から学ぶ企業の再生方法とは?

mixiの元社長から学ぶ企業の再生方法とは?

6月10日にマウンテンビューにあるHacker Dojoで、mixiの社長を経て現在はStanford大学にて客員研究員である朝倉祐介氏による「停滞期の企業の再建」という講義に参加して来た。朝倉氏は中学卒業後に競馬騎手を目指して単身留学し騎手養成学校に留学するものの、身長が規定の身長を超越し騎手の夢を断念。その後2003年に東京大学に入学し法律を学ぶ傍ら、在学中にネイキッドテクノロジーを設立し社長に就任。2007年に大学を卒業し、大手コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社し、その後自身が学生時代に設立したネイキッドテクノロジーに復帰したが、2011年にmixiによる会社の買収をきっかけにmixiに入社し、2013年mixiの代表取締役社長に就任。その後2014年に社長を辞退し、現在は上記にもあるようにStanford大学にて客員研究員を行っている。

朝倉氏がmixi社長に就任した当時、mixiは他のSNS企業の台頭により壊滅的な状況であった。TwitterやFacebookの普及により、ユーザー数は減少する一方だったという。また世間ではスマホの課金制ゲームが大人気だったため、mixiの停滞は激化を辿る一方だった。ところがある時、あるモノがmixiを再び飛躍的発展へ導き、黒字へと誘った。それは当時大流行していたガンホー・オンライン・エンターテイメントによる課金制スマホ用ゲーム「パズル&ドラゴンズ」に対抗して製作された「モンスターストライク」だった。このゲームが爆発的なヒットをもたらし、mixiは再建に成功したのだという。

今回の講演を聞き、自分なりに考えたことがある。それは、停滞期こそ企業が再成長を遂げる最も適当な時期だということだ。何故ならこれは朝倉氏も話されていたことだが、停滞期になると再建のために企業の経営方法や企業理念などを省みる機会が増え、それにより企業自体の長所も短所も鮮明になってくるからだ。企業が最も変革しやすいのは停滞期なのである。自己啓発本などを読むと、よく「ピンチはチャンス」という言葉を目にするが、この理論は企業の再建論にも当てはまるだろう。

ところで、私は「ピンチはチャンス」という言葉が好きだ。何故ならピンチをそのままピンチとして受け止めてしまえば発展の兆しは見えて来ないが、ピンチはこれから自分が成長するためのプロセスなのだと受け止めれば、そのピンチが成長へのバネになり、人生の大逆転のきっかけにも繋がるからだ。朝倉氏の講演を通して、この先自分が何か不利益なことや損害の生じることに直面しても、それをも成功へのプロセスに変えられる手段を得ることが出来た。これからも彼のメッセージを肝に命じ、ピンチに負けずにそれを成功に転じられる器の大きな人間になりたい。

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