卒業式鳥肌事件 [アメリカの高校が教えてくれたこと]

卒業式鳥肌事件 [アメリカの高校が教えてくれたこと]

6月4日、何とも言えない綺麗なカリフォルニアブルー色の空のもと、私の約1年半の高校二年生生活は幕を閉じた。

 

グリーンのフィールドに、スクールカラーであるグリーンのコートをきた華やかな12年生たちが卒業したのもこの日。

来年は私がここにたつのか、と言葉にできない感情で式をずっと見守っていた。


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私が通う学校は Silicon Valleyのど真ん中にあるHomestead High School

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かの有名なApple Inc.の創立者、Steve Jobsの卒業した学校。

もっとも、彼は高校嫌いだったそうだが

 

さほどコンペティティブでもなく、皆がおおらかで、アジア人(インド人を含む)と、白人の比率は五分五分。言語のクラスは日本語をはじめ、スペイン語はもちろん、中国語から、フランス語まで、多文化交流もとても盛んである。

 

さすがはシリコンバレーというだけあって、もちろんエンジニアは大人気の職業だが、卒業生の行く先は様々で、UCLAやStanfordなどの名門校に進学する人から、軍隊へ行く人など、十人十色。

パブリックスクールでありながらも、生徒それぞれの自国文化に対する意識がしっかりしていて、すごくユニークな学校だと私は感じている。

12年生全員がそれぞれの新たなスタートラインにたつこの日、私たちは午前中のファイナルエクザム(学期試験)が終わった後、バンドルームで楽器演奏者としてリハーサルをしていた。

卒業式にはバンドの一員として出席するからだ。

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インターナショナルに通っていたからとはいえ、現地の高校の卒業式は初めてなので

・卒業式を学校の放課後に開催する

・先生や学校職員のための席などはない

・会場は屋外にある学校のフィールド

などなど、式が始まる前から驚かされる事はたくさんあった。

 

卒業式と言えば定番の、威風堂々で式は始まる。

同じパートを何回繰り返し吹いただろうか。

灼熱の太陽のもと、私たちバンドは卒業生全員が座り終わるまで演奏し続けた。

 

総勢200人以上全員が席に着いた後は、国歌斉唱。

会場にいる皆が立ち上がり、左胸に右手を当てる。

 

このときだ。

このとき、私はこのアメリカがどれだけ寛大な国であるか改めて、そして確実に気づかされた。

 

マーチングで私のセクションリーダーだったトランペット奏者で日本人の、森 賢太郎が彼のトランペットでアメリカの国歌を演奏したからである。


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日本だと日本人でない人間が、ましてや卒業式の用な場面で国歌を披露する事はまずしないだろう。

だが、この学校はそれをとても当たり前のことのようにこなしたのだ。

 

素晴らしいと思った 

彼の演奏はもちろんのことながら素晴らしく、鳥肌ものだったのだが、

私が鳥肌立ったもう一つの理由があるならば、おそらくこうだろう。

 

国や生まれにとらわれず、才能と実力のある物は評価され、歓迎される。

そのアメリカの温厚さと寛大さに思わず息をのんだからだ。

 

というよりも、それが彼らには当たり前なのだろう。

 

日本はこの点ではすこし遅れているのではないかと感じる。

 

『何人だから〜』という枠を一切振り払って、堂々と才能のある人材をサポートできる国。

日本もそういう風になればいいな、と強く感じた。

是非この彼の卒業式での動画をみて、

アメリカの寛大さをあなたにも実感していただきたい。

 

https://www.youtube.com/watch?v=QbpbKHaqhvE&feature=youtu.be

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