世の中にはあえて使いにくいように作られているものがあります。最近ではユーザーフレンドリーという言葉をよく聞くように色々なものを使いやすく、簡単に誰でもできるよう作る傾向が強いです。しかし簡単に使いやすいということが本当に消費者にとって有益なのでしょうか。使いにくいものがそう作られているのには理由がありました。

1.習得、熟達するのが楽しい。

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(習得することは至上の喜び pick by Tumblr)

Dan Pink氏は自著Driveの中で人々を動機づけるものを追究し’自立’、’目的’、’習得’の三つが幸福な人生を送るカギだと結論付けています。熟達できる要素を入れること、つまりあえて難しくすることでユーザーの幸福度が上がるということです。例えばゲームで簡単にクリアできるステージよりも最後のボスステージをクリアする方が得られる快感は大きいはずです。

2.専門性がうまれる。

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(スキルの習得には時間がかかる pick by Flickr)

今まで習得が困難だったスキルを持っている人はその習得にたくさんの時間を費やしています。つまりそのスキルの専門家となっており人によってはそのスキルで生計を立てている人もいるわけです。もしそれが簡単に誰でもできるようになってしまうとしたら彼らは快く感じないでしょう。産業革命の時に手工業者が機械を壊したように現代でも何らかの破壊運動が起こる可能性は充分あります。例えばITの発展を快く思わない人もたくさんいるでしょう。

3.危険な方が安全かもしれない

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(安全性に頼りすぎ? pick by Flickr)

経済学者のGordon Tullock氏は生前、人間は危険に対して一貫した姿勢を持つということを示しました。つまり安全な行動をとるとそれに合わせて危険に対する意識が低くなるということです。車を例にとってみましょう。最近では技術の発展によりブレーキアシストが搭載された車が登場しています。しかしこの車の欠点はブレーキに対するドライバーの注意が欠けるということです。ブレーキアシストが付いている車に乗っているドライバーはブレーキを踏むのが遅くなりがちです。厄介なことに濡れていたり凍っている路面でも同じ現象が起こってしまうのです。

まとめ

これらのことから何かを簡単にすることはよくないことだと言いたいわけではありません。ゲームで簡単にクリアできるステージがあるから次のステージへ進む意欲も湧きます。産業革命やITは確実に人々の生活を豊かにしています。ブレーキアシストで交通事故も減るでしょう。しかしあえて難しくしておくことで得られるものがあるのも確かですし、何かを習得することを意識して設計することは消費者の幸福度につながることもあるということです。

翻訳記事元

http://www.wired.com/2015/02/on-the-joy-of-mastery/

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