2025年、日本企業が関わるM&Aは金額・件数ともに過去最高を記録した。年間取引額は33兆円となり、2018年の29兆円を7年ぶりに更新した。
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アウトバウンドM&Aの急拡大
2025年上半期、日本企業による海外企業買収は219件、707億ドル(約10.6兆円)に達し、前年同期比で2倍の規模となった。9月までには306件、総額1,133億ドルを記録し、2024年通年の694億ドルを大幅に上回った。
日本企業が買い手となるM&Aの世界シェアはバブル期以来、34年半ぶりに1割を超えた。
主要な海外買収案件
- ソフトバンクグループ:Ampere ComputingをCarlyle、Oracleコンソーシアムから65億ドルで買収
- 三井物産:オーストラリアのRhodes Ridge鉄鉱石プロジェクトの40%持分を53億ドルで取得
- 日本生命:Resolution Lifeを約1.25兆円で買収
- 日本製鉄:U.S. Steelを買収(2025年6月完了)
- 島津製作所:チェコの電子顕微鏡メーカーTescan社を約1,058億円で買収
日本M&A活況の要因
日本企業のM&A活況には複数の要因がある:
- 円安の進行:円建て現金を保有する企業にとって海外資産への投資が通貨下落に対するヘッジとして有効
- 国内市場の縮小:人口減少に伴い、成長を海外買収に求める動き
- 数十年にわたる低金利:潤沢な資金を生産的に活用する必要性
Citiグループは日本のM&A勢いを見込み、2026年上半期までに投資銀行部門を約30%増員する計画を発表している。2026年も日本企業のクロスボーダーM&Aの勢いは継続すると予測されている。
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