所要時間200時間かけて、CES2018徹底分析してみた。

所要時間200時間かけて、CES2018徹底分析してみた。

今年もお決まりの世界最大規模のテックカンファレンスであるCESがラスベガスで開催される。CES2018に向け、テクノロジー界隈は密集し、ラスベガス行きの飛行機、現地のホテルの価格が沸騰していることは言うまでもない。そんなCESは毎年約4000社の企業の出展、及び約20万人の参加者が集結する。これほどまでテクノロジー界隈が集まるカンファレンスは例になく、ラスベガスほどのホテル部屋数ですら、満室になるほどだ。

繰り返しになるが、CESは約4000社が出展し、4日間によって開催される。単純計算をすると1日に1000社の企業と対話しなければならない。無論、5人がかりでCESを回るとしても毎日200社を相手にしないといけないわけであるが、その必要はない。なぜなら、出展企業の多くが、真新しいプロダクトを提供している企業ではなく、単に国から補助金をもらい参加しており、CESに出展することが目的となっている企業であるからだ。

そこで、CESを最も効率的に回る方法を皆さまにご紹介したい。

それは、ずばり、事前に出展企業の分析をし、どの企業と対話するべきかを前もって把握しておくことである。

弊社のCES分析チームはこの度約200時間をかけて、本年度のCES2018の全出展企業の分析を行った。評価基準は技術力の高さ、及びプロダクトの真新しさを軸に分析を行った。ここでは各市場にわけて、注目すべき企業をご紹介する。

#DRONE市場

ドローン市場といえば、昨年のCES2017でメルセデスベンツが発表した、ドローンを車体の天井に装着した大型ワゴンが記憶に新しい。また、コンシュマー向けドローンブースも広く、最も注目されていた市場の一つされていた。今年も同市場より約94社の企業が出展することが予想されている。内訳は中国企業が53.3%, 米国企業が25%, EUより10%弱であり、中国と米国企業が全体の約80%を占める。日本からは唯一Yamaha Motor社が産業用ドローンYMR-01を展示される。農業、送電線検査、流通業等、2018年CESはコンシュマー向けドローンから法人向けドローンに注目が移ることが予測できる。Screen Shot 2018-01-05 at 3.29.14 PM

1)The HELPER

CES NO: 50041

http://www.helper-drone.com/

HELPERは、海での人命救助を目的としたドローンである。同製品は、フランス民間航空総局(DGAC)の認定を受けており、空中から危険な状況に陥っている人々の近くに浮き輪を持って行き助けることができる。GPS、Compass、Alititudeなどを使い正確な位置情報を導き出し、50km/hもの強風でも安全に飛行することができるため、ライフセイバー、ヘリコプター、ジェットボード要らず、安全な海での遊びを提供することができる。同製品のスペックは、最大速度55km/h、上昇速度10m/s、重さ3.9kg、バッテリー容量15-25分間、フルHD、ウルトラHDが内蔵されてある。

 

2)AMIGO

CES NO:26823

http://www.hg-fly.com/en

AMIGOは、High Greatによって開発された新ドローンである。同製品のカメラで記録したものを高画質のまま最高800メートルの距離にある他のデバイスへの伝送を可能にした。また、X軸、Y軸、Z軸の3軸の電子式手振れ補正機能が内蔵されており、飛行時の振動を除去して撮影することができる。同製品の操作は、リモートコントローラー、もしくはモバイルアプリからアクセスすることができ、ルートを前もって設定することも可能である。この操作方法は、初心者でも簡単に行え、上級者の人でもマニュアル設定で楽しむことができる。

 

3)Dragonfly Pro

CES NO:26618

http://simtoo.com/

Dragonfly Proは、世界初の折りたたみ可能なカーボン素材のアームでできており、付属のハードケースに収納が可能である。収納する際や、組み立ての際に数分かかるが、軽量かつコンパクトな機体のため、持ち運びやすい商品である。自動離陸機能や、操縦者の元まで戻ってくる機能などを利用することが可能で、それは同製品と同期させる腕時計型デバイスでコマンドを実行できる。さらに、同製品はSonyのセンサーを搭載した4K 16MP sports cameraで高画質に撮影することができ、時計回りに連続撮影をすることで周囲360度の映像を撮影することもできる。またバッテリーは、27分と消費量が少なく、空中で電源が切れても速やかに自動着陸態勢に入るため、バッテリー容量を気にせず長時間操作可能である。

 

#センサー市場

同領域における総出展企業数は231社であり、これは最多のHARDWARE/SOFTWARE領域に次いで出展数が多い注目すべき領域といえる。また出展企業の41.4%が米国、15.5%が中国、6.3%が日本であり、出展企業数が少ない日本企業が第4位となるのは、他にない。同スライドではコンシュマーに止まらず、幅広い顧客対象としたセンサー技術を提供する企業をご紹介する。

ces#2

1)OFI

CES NO:51936

https://www.oficoncept.com/en

同社は、スマートなプールアナライザーのOfiを開発した。同プロダクトは水質状況をリアルタイムで分析する製品である。水質情報はプールに浮遊しているOfiの光の色の変化や、同期されたスマートフォン用アプリの通知による二つの方法で知ることができる。

 

2)Aveine

CES NO:51245

http://www.aveine.paris/

ワインは非常に奥深いもので、温度、保存方法、開封の仕方など様々な要因により風味が変わる。それ故に、きちんとした方法で一番美味しい状態のワインを飲むことは複雑で難しいと言われている。ワインをより美味しく飲むためには、ワインに空気を通すことが肝であり、空気を通すためにはデカントが必要である。その上手に空気を触れさせることにも知識と時間がかかる。そこで、同社はワインの空気通しを行うデバイスを開発した。この機器は、ラベルを介してワインの種類を識別し、適切な空気量を自動調整し、1分から24時間まで時間調整も行える。そのため、美味しい状態のワインを自宅でも手間なく飲むことができる。また同製品は、CES 2018イノベーション賞を受賞している。

 

3)FlightScope Mevo

CES NO:46037

https://flightscopemevo.com/

同社は、ゴルファーが日常的練習をする上で理想的な機器である。FightScope Mevoは、瞬時に自分のフォームのビデオとそのフォームに関しての数値的データを提供する携帯用レーダーである。このレーダーと同期するスマートフォン用アプリの存在は、明確な目的に合わせて練習することが可能で、パフォーマンスを追求する上で利便性の高い製品である。また自分用にビデオのみであったり、データだけといったカスタマイズもできるため完全オリジナルな自分仕様のものを使うことができる。同製品は、ボールのスピード、クラブのスピード、打撃、ボールとクラブの接する角度、飛距離、ボールの高さ、滞空時間、ボールの回転数を計測することが可能である。

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その他調査対象

DRONE: 94社

ROBOTIC: 128

SENSOR: 231

3D PRINTER: 63

HARD/SOFTWARE: 253

FINTECH: 26

SMARTCITY: 145

AR/VR: 180

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