dschoolというワードを聞いたことはあるだろうか。現在日本のスタートアップ界隈で一つトレンドとなっているバズワードである。d schoolとはスタンフォード大学が提供するイノベーションやデザイン思考についての研究を行っている機関である。通常スタンフォードの卒業生がそのコースを履修出来るが、一般や企業向けにワークショップを開き、デザイン思考のノウハウを教えている。同スクールは世界中から一流デザイナーが集う場となっており、トップデザイナーとなるための一つの登竜門となっている。今回は筆者がd schoolのワークショップに参加し、デザイン思考とは何なのか、どのような人材がこのスクールに集うのか潜入調査を行った。
デザイン思考とは“人の真のニーズ”、“技術力” 、“市場”、をデザイナーの視点を加えながら捉え、全く新しい人間中心の商品やサービス(=イノベーション)を生み出すための方法論である。スタンフォードのd schoolでまず習うことは、人間中心アプローチによるデザイン思考である。例えば実際に自販機で飲み物を買って行く人を一日中観察する。→多くの人が、飲み物を買う前に自分の時計を確認することに気がついた。→彼らは電車に乗り遅れないために時計を気にしていた。→自販機に時計を設置すると売り上げが向上した。とこのように人間の動きを観察し、より良いデザインを設計する考えがデザイン思考を学ぶ上で重要な観点となってくる。
d schoolではトップデザイナーになるための登竜門と呼ばれるほど、デザイナーには憧れのスクールである。なぜなら、多くの卒業生がideoなどのトップデザイン会社に就職する実績があるからである。しかし、d schoolに集う人材はデザイナーばかりではない。自社プロダクトを開発する企業の経営者、投資家、教師、サラリーマン、一般学生と幅広い層の人材が集っている。その理由はデザイン思考は人間中心アプローチという人間を観察し人の動きを観察、分析することで他人を理解するという人間が生きて行く上で最も大切なことを学ばせてくれるからである。デザイン思考はプロダクトデザインのみならず、上司と部下のコミュニケーション、生徒への教え方までも設計していく上で必要なツールでもある。
また、そんなデザインシンキングをアメリカの名門UCバークレーの学者から日本で学べる機会があるようだ。デザインシンキングの興味ある方はぜひ足を運んでいただきたい。
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