2020年までに75%の教育機関がデジタル化を導入するが、成功するのはたったの30% | Hack Letter/シリコンバレー情報

2020年までに75%の教育機関がデジタル化を導入するが、成功するのはたったの30%

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10月1日(木)2日(金)にサンノゼ州立大学にて行われた、Innovation and Collaboration Expo for Teaching and Learning 2015に参加した。教育×テクノロジーをテーマに、ゲストスピーカーによる講演会を行った他、各企業やカリフォルニア州立大学の教育機関ごとのブースが設置され、多くの生徒や教員がカリフォルニア州立大学(CSU)の教育の未来について考える機会となった。

 今回の記事では、二日目に行われた、Intel とCiscoによる「IoT(Internet of Things)が教育をどのように変えるのか」をテーマにした講演会について紹介しよう。

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Intelの挑戦

1.IoTとは

Intelで営業の仕事をするダレル・スチュワート氏は、教室内でもIoT化がますます進むだろう、と語る。IoTとは、あらゆるデバイス、つまり「モノ」がネットワークに無線で接続することである。例えば、多くの生徒がスマートフォンを持っている。中にはApple社などが生み出すスマートウォッチを身に着けている者もいるだろう。スマートウォッチを通じて、私たちの睡眠時間さえもデータとしてクラウドに収集される時代である。

生徒一人一人にタブレット端末を配れば、教師も生徒の理解度をより深く把握できる。紙の教科書やノートをネットワークにつなぐような発想だ。

数年後には教室内のエアコンもネットワークに接続され、室温のデータを収集した後、自動で快適な温度に設定されることも可能なのだ。

2.教室内のビッグデータからイノベーション

「ビッグデータ」という言葉が今では当たり前のように使われている。ビジネスにおいての活用が注目されがちではあるが、教育においてももちろん活用できる、とスチュワート氏は語る。

ビッグデータのマーケティングにおける活用法としては、顧客のデータ(ネットでの閲覧履歴や購入履歴など)を収集して解析し、顧客が何に興味があるのかを導き出し、それを提示することだ。それを教育に置き換えてみればよい。

教室内のあらゆるデバイスをつなぎ合わせるプラットフォームを構築し、膨大なデータを集約して解析することで、「生徒が何に興味を持っているのか」や「生徒が何につまずいているのか」ということを導き出せる。よりパーソナライズ化した教育を提供できるだろう。

3.セキュリティをデザインす

データが氾濫するこの時代において忘れてはならないのがセキュリティである。クラウドに多くのデータを発信することで、私たちのプライバシーはより守られなくなるのではないか?

スチュワート氏は、Intelはセキュリティをデザインできる、と語る。人がウイルスに感染したとき、除去しようと細胞が働く。これと同じように、コンピューターの安全性がウイルスによって脅かされたときすみやかに対処できるようなシステムが、DNAを模して設計されているのだ。

よってICチップからクラウドまでのセキュリティが確立されている、と念を押す。

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Ciscoの挑戦

4.デジタル化で成功する組織はたったの30%

続いて登壇したのが、Ciscoで教育×テクノロジーの開発を行っている、リネン・パットン氏。

2020年までに75%の組織がデジタル化を導入するが、成功するのはたったの30%だと語る。なぜなら、その組織自体が開発を行ったり、テクノロジーを活用しきれないからだ。

Ciscoは大学との共同開発を行い、Digital LearningとDigital Campusの実現を目指す、という。

5.大学をデジタル化して何が変わるの

まず、Digital Learningについて。これは先ほどのIntelの話にもあったように、生徒がタブレットを使用して授業を受ける、といった最先端の教育である。これによって生徒がより積極的に、より簡単にディスカッションに参加できるようになるのではないか。

続いて、Digital Campusについて。大学内のあらゆる施設を電子化して管理することだ。例えば、大学内や大学周辺の駐車場の空き状況を電子化して管理し、人々がスマートフォンで確認できるようになれば便利だ。(アメリカは車社会なので多くの生徒や教員が車で通学・通勤する。駐車場の空き状況やとてもシビアな問題なのだ)

 

この講演会はIoTという概念に馴染みのない生徒や教員に向けたものであるため、最先端のテクノロジーを紹介するものではない。しかしながら、IntelやCiscoといった世界的に有名な企業の話を聞く機会が持てるのは、シリコンバレーの中心地に位置する立地の良さならではだろう。

IoTを利用した教育の今後に期待したい。

 

画像参照:http://www.techweekeurope.co.uk/workspace/arm-os-internet-things-153162

http://us.acer.com/ac/en/US/content/professional-tools

http://blogs.cisco.com/education/will-new-apple-cisco-announcements-accelerate-digital-learning

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